企業におけるIT化(情報化)の目的とは何でしょうか?

それは、「経営を支援すること

経営の目的は、理念の実現です。

そして、理念を実現するために、会社を存続させなければなりません
会社を存続させるためには、利益を(安定的に)確保しなければなりません

利益を生み出すということは、以下のいずれかを実現していくことになります。

1.コストの削減

2.売上の拡大

ここに、IT化(情報化)の目的が見えてきますし、利益を生み出すために、IT化(情報化)が必要不可欠なものとなってきています。 つまり、企業におけるIT化(情報化)の目的は、究極のところ上記の2つに集約されます。

(時代が変われば、ITにより、感性の部分で、人のやる気を引き出すことで、経営を支援するという利用のされ方もあるかもしれませんが、今のところ、上の2つの目的に集約されると思われます。動画インフラはそれに貢献していくかもしれませんが、まだ企業のIT化というところでは積極的には利用されていません。)

しかしながら、「企業におけるIT化(情報化)自体は手段であり道具であって、IT化(情報化)自体は目的ではない

それでは、それぞれを見て行きましょう!

1.コストの削減

コンピューターの企業での利用は、まずはここからスタートされました。
つまり、わかりやすいのです。費用対効果も見えやすいのです。

コンピューターは計算業務や記憶・検索業務が得意ですから、例えば、給与計算を人の手でやるのと、コンピューターにさせるのでは、速度は雲泥の差です。特に、何千人・何万人もの人の給与の計算を人間がやっていたら、月に1度計算しなくてはなりませんから、多くの人出を必要としますが、コンピューターにやらせれば、1人でも出来てしまうことも可能です。昔は人が計算していたのでしょうね?ここに費用をかけて、システム化しても十分元が取れることが容易にわかります。

企業におけるIT化は、単純な給与計算システムからはじまり、経理システム販売管理システム在庫管理システム仕入管理システム生産管理システムなど、それらを統合した経営支援システムなどに適用され、いわゆる計算業務を人からコンピューターへ移行し、企業のコスト削減に貢献してきました。

2.売上の拡大

コスト削減がある程度達成されると、次にIT化の適用分野として向かったのが、戦略的なIT利用です。IT戦略とも言われます。
競合他社との競争の中で、優位性を打ち出す利用方法にITのインフラが使われ始めました。つまり、企業でのIT利用方法が、コスト削減から、売上拡大の利用向かい始めます。

社内のコミュニケーションを活性化させたり、伝達不足などによるトラブルを補うグループウェア。拠点が増えてくると、社内のコミュニケーションが不足しがちですし、会議の案内などを、少しでも簡単にする、社内文書の共有化や知識やノウハウの共有化により、集合知で競争に打ち勝つため、大手企業などで、利用され始めました。この時点では、クライアント/サーバー型モデルといって、社内にコンピューターを置いて、システム管理者を配置し、決して安くはないNotesなどのグループウェアを導入し、社内情報や社内知識を有効に利用し始めました。

この時点では中小企業で利用するには費用対効果はなかなか出にくい状況でした。
しかしながら、近年のブロードバンドインフラの進展やサーバー性能の向上、セキュリティの向上、仮想化技術の向上により、社内でサーバーを持ったりしなくても、インターネットで接続されたPC環境さえあれば、いつでもどこでも、格安で利用が可能な仕組み(多くの企業でシステム資源を共同で利用し、かつセキュリティが確保できる)が登場しはじめました。

これを「SaaS(Softwere as a service)」と言います。【所有】から【利用】へと、企業におけるITの適用分野は、変わり始めています。(サーバーがどこにあるかわからないので、ハード的な場所から見て、クラウドコンピューティングとも言います)

そして、この利用の方法での適用分野が、グループウェアをはじめとして、SFA(営業支援)CRM(顧客関係管理)などへと、格安で利用可能なサービスが登場してきて、中小企業でも戦略的な利用が進んでいます

なお、逆さ現象ですが、すでに社内導入がほぼ終了している給与計算・経理・販売管理などの業務も「SaaS」化されはじめています。メンテナンスコストや電気代などを考えると、社内で所有するより安くなるからでしょう!システム管理者の人件費をどう見るか、で変わってくると思います。

投資対効果が発揮できるか否かは、どのように利用していくかが、経営TOPを含めて、社内に導入目的(このシステムにより何を達成するのか?)が浸透しているかどうかにかかっています。弊社は、そんなお手伝いが出来れば嬉しいと思っています。

また、角度を変えると、インターネットホームページを利用した通販ビジネスお問合せや資料請求が来るように見込み客を見つけるホームページをつくり営業マンを支援し、売上拡大に結び付けていく利用方法もさかんになっています。

他にも、企業は人なりですから、人への投資としての社内IT教育や動画コンテンツの充実などによる教育分野での利用、などにも利用範囲は広がっています。

有限会社プラスカムは、貴社のお役に立てることを切に願っております。

おさらい

企業のIT化(情報化)の目的は、「コストの削減」か「売上の拡大」である。
その判断基準は「費用対効果」である。
費用対効果」を最大にするには、経営TOP(それに近い方)がIT戦略をリードすることです。

有限会社プラスカムは、そのIT戦略立案のお手伝いに協力できれば嬉しく存じます


IT経営実践の知識―経営と業務の「見える化」と「つながり力」による生産性向上と競争力強化(ITCA専門知識認定研修教材)
阿部 満
同友館
売り上げランキング: 50430
おすすめ度の平均: 5.0

4 体系的に理解できる
5 正しいIT経営のテキスト
5 ITと経営の接点を理解できます
5 企業存続のためのIT経営実践の入門書
5 経営戦略策定からIT導入・活用までをナビゲート

IT経営可視化戦略―経営目標達成へ導くナビゲーター (ITCA専門知識認定研修教材)
阿部 満
産業能率大学出版部
売り上げランキング: 99908
おすすめ度の平均: 4.5

4 IT化による可視化により投資対効果と組織変革を行う書
1 文章表現力に疑問
5 可視化
5 IT経営実現の近道
5 顧客提案の参考書に

IT投資マネジメントの発展―IT投資効果の最大化を目指して
松島 桂樹
白桃書房
売り上げランキング: 150162
おすすめ度の平均: 5.0

5 IT投資はなにを追求すべきか
5 これまでの成果の集大成
5 最新のIT投資の本

CIOのITマネジメント (NTTデータ経営研究所情報未来叢書 1)
NTTデータ経営研究所
エヌティティ出版
売り上げランキング: 175481
おすすめ度の平均: 4.0

4 CIOの役割を概観できる良書
3 気になるテーマがあればお薦め
5 CIOとは誰のことか
5 ミシュランの3つ星レストラン並み

強いIT戦略 攻めの経営に向けたIT活用の新機軸
アクセンチュア テクノロジーコンサルティング
東洋経済新報社
売り上げランキング: 28551
おすすめ度の平均: 3.5

4 ITの投資効果について日米比較が面白い
5 なるほど・・・
2 図表が多用されて見やすいですが。。。


企業におけるIT化(情報化)の目的とは?” に対して1件のコメントがあります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください